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業務請負に関する雑感 ; ブログ抜粋
ひとはものにあらず、金を生み出すものであるからして商材という・・・女衒の世界
ひとは企業にとって土壌を醸しだす貴重な資源であるからして人材(財)という。
IT業界には、一部のSI業者と、多くの中小ソフトハウスがあります。
これは誰でも簡単に独立出来る業界の特徴もあります。しかし中小のソフトハウスには、独自の技もなく、経営が優れているわけでもない会社が沢山あります。
なぜそんな企業が生き残っていられるのか、それは偽装請負を行っているからです。
偽装請負とは、簡単に言えば、請負契約で労働者を派遣することです。
派遣契約としばりがなく、請負契約ということで本来会社が持つべきコストを持たなくて済み、人を集て外に出すだけでお金を得る事が出来るのです。なぜ偽装請負が問題なのか、それは最近になってIT業界の発達を妨げていることが認識されたからです。
そこには社員を育てようという気はまったくなく、人を商材としか考えていない経営者が多くいて、技術者を使い捨てする事も何とも思っていない経営者がいるのです。
でも騙されてこんな会社に入社してしまう新人技術者が後を絶ちません。
IT業界のダークサイドに落ちたくなければ、もっとまともな経営をしている会社を探しましょう。
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2005.09.13
ITサービス業における「偽装請負」について
ブロガー: junagashima
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先週金曜日の話だが、首都圏労働局主催の「情報処理業における 派遣・業務請負適正化セミナー」の案内を JISA(情報サービス産業協会)が会員向けメーリングリストに流したところ、短時間のうちに定員に達するという結果になった。
このセミナーは、いわゆる「偽装請負」をなくし、情報処理業における契約形態の適性化を啓蒙するものであった。いかにこのテーマに関心が高いかがわかる。
情報サービス業においては、本来なら労働者派遣法に基づく契約をすべきところを請負契約としているケースが少なくない。
この原因としては、以下の2つが考えられるのではないだろうか。
1.フリーな労働市場が発達していないためITエンジニアの調達が元請・下請の多段階構造の中で行われる。このシステムにおいては二次派遣を禁止している労働者派遣法は使い勝手が悪い。
2.日本の二者間契約は「甲」と「乙」いう上下関係において締結され、対等な関係とは言い難い。
ソフト開発においても、契約上のリスクは「乙」である下請業者が負うことが多い。
本来なら請負契約に馴染まない案件も請負契約として締結されることがある。
この「偽装請負」は日本のソフト開発技術の発展を妨げている要因の一つになっていると思う。
以下は、「偽装請負」に関するあくまで個人的な意見である。
1.労働市場の発達
「偽装請負」を無くすには、ITエンジニアのフリーな労働市場を発展させ、フリーランスが企業と直接契約するような業界にする必要がある。
多くの人材供給会社も上前をはねるビジネスから紹介手数料やマッチングによる成功報酬を得るようなビジネスに転換する必要があるように思う。
2.請負契約はシステム開発に馴染まない
フェーズや案件の特性にもよるが、基本的にはシステム開発プロジェクトに請負契約は馴染まないのではないかと思う。
請負契約でシステム開発を契約すると受託側はどうしても仕様を早く凍結しようと思うし、なるべくリスクを避けようとする。
この場合、プロジェクト内が協 力的スタンスではなく交渉的スタンスになりがちである。
(従来のウォーター・フォール型の開発ならまだしも、昨今のアジャイル型の開発には、まったく適さない。)
状況にもよるが、システム開発プロジェクトは当面の効率よりも最終的な効果を重要視する必要があると思う。
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出典/引用
※ブロガー: junagashima
このエントリは CNET Japan 読者ブロガーにより投稿されたものです。
ブログ:中小ソフトハウスが下請け脱却を目指す時に読むブログ( http://japan.cnet.com/blog/0026/ )